つけペン(3) - サビを防ぐには
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膠製の墨汁は、合成樹脂製のものより書き味が良い(墨がよく伸びて、繊細な表現ができる)のですが、添加物(塩化カルシウムや塩化マグネシウム)のせいで、ペンにサビが出やすくなります。
使用後に、軸から外して古歯ブラシなどでよく洗い、その後水分をきちんと拭き取れば、ある程度は防ぐことができます。
1. エタノールで拭くと、より効果的
拭き上げに「エタノール」を使用すると、水洗いだけでは取れなかった汚れが落ち、蒸発も早いので、よりサビが出にくくなります。
ディスペンサー
「ハンドラップ」は、研究・実験で使われる薬品用ディスペンサーです。エタノールを入れ、拭き取り用の紙を上に載せて1〜2回プッシュすると、ペン先の拭き上げに丁度良い量が出ます。
ペンの他に、指先やちょっとした汚れを拭く時にも役立ちます。
ハンドラップのパイプの下よりエタノールが減ると、出なくなってしまいますが、「ガラス玉」を入れておくと、継ぎ足しの回数が減ります。
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エタノールの種類
汚れを落とすのには「無水エタノール」が向いていますが、「消毒用エタノール」でも効果があります。
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拭き取り紙
ティッシュでもよいですが、キッチンペーパーの方が丈夫で拭きやすく、細く割いて使えば、1枚で何回分にもなるので経済的です。
キムワイプ
精密機器や実験器具に使用される拭き取り紙で、汚れや水分をよく吸収するのに、繊維がほとんど残りません。つけペンや万年筆の拭き取りに使うと、作業がスムーズです。
また、つけペンで書いている時のペン先の拭き取りも、キムワイプを細長く折って、その端から拭いていくようにすれば、ティッシュや布より場所も取らないし、きれいに拭き取れます。
無印良品のティシューボックスは、キムワイプのサイズにピッタリ。蓋の形状と重さがよく考えられていて、キムワイプやティッシュが取り出しやすいです。
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2. ペンのサビを防ぐ保管方法
ペンを洗ってよく乾燥させたら、密閉容器に防錆紙と一緒に入れておくとサビにくいです。
ペンを「使い込み具合」で分けて保管
容器は2つ用意して、新しくて細いものと、使い込んで太くなってきたものを別々にすると、使い分けや寿命の判断がしやすいです。私は、使い込んだ方の容器の蓋に、シール貼って区別しています。
ペンが2本以上ある場合、ペンの裏側に細い油性ペンで「・」を書き、新しいものを追加する度に、古い方に「・」を書き足していくと、「点の数が多いものほど古い」ことになるので、使った順番が分かりやすいです。
TAMIYA スペアボトルミニ
プラモデル塗料用ですが、密閉度が高いので、ペンの保管にも向いています。広口で、ペンの出し入れもしやすいです。
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防錆紙
購入したペンのケースに茶色い「防錆紙」が入っていたら、それも一緒に入れると、よりサビ止めの効果が上がります。
ペン先お手入れセット
大きめの「防錆紙」が入っているので、容器に合わせて自由にカットできます。
「ペン先洗液」もセットに含まれていて、墨汁やインクが固まって落ちにくい時に役立ちます。
「ペン先お手入れセット」の詳しい使い方は、こちら。
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