かくかくしかじか

かくコト、かくモノ

筆を「穂先の大きさ」と「軸長」から選ぶ

買ってみたけど、太すぎたり細すぎたり...

筆の乾燥

筆を洗って乾かす時、

壁の金属パイプにS字フックで吊るしています。

紐のない細筆は、小さな輪ゴムで結んで。

穂の太さは「号数」だけでなく、直径をチェック

商品説明に「4号・半紙4〜6文字向き」とあっても、穂の太さ、穂の長さ、毛の材質などによって、微妙な差があります。

買った筆が思ったより太かったら、通販サイトや筆メーカーの公式サイトで筆の直径をチェックし、次に買う時はもう少し細めを選ぶようにしましょう。

書き味が良いけど太さが合わない、という場合、大・中・小が選べるものもあるので、最初からその筆を選んで、太さが合わない場合は買い足す、という方法もあります。

私の場合、今は楷書「雁塔聖教序」を中心に練習していますが、半紙6文字なら、「直径1cm前後」のものが使いやすいです。

穂の長さは「○鋒」だけでなく、何センチかをチェック

穂は太さと長さの比率で、短鋒、中鋒、長鋒に分けられますが、中峰の筆を買おうとしても、短鋒に近いもの、長鋒寄りのものなど様々です。

毛の材質によって、長くても書きやすいもの、短いほうが書きやすいものなどがあるので、穂が長すぎたり、短すぎたりして買い直す場合は、次回も同じような毛の配合のものを選ぶと失敗が少ないです。

でも、使ったことのない種類の毛の筆を、予算の範囲内で少しずつ試していくと、自分に向いている筆が段々分かってきます。

私の場合、半紙6文字の臨書が中心なので、穂の長さは「45mm前後」が書きやすいです。

軸の長さは、何を書くかによって選ぶ

長い筆軸で下の方を持つと、上の方が重たくなって書きづらいと感じる方も多いのではないかと思います。万年筆でいうところの「リアヘビー」と、ちょっと似ていますね。

通常の長さは練習や臨書向き

文具店などでもよく見かける、全長24〜25cmくらいの長さのものです。

私は臨書での練習をしているので、これくらいの長さで、やや下の方を持つとコントロールしやすく感じます。

長いものは作品や半紙以上のサイズ向き

書筆使いこなしハンドブック」という本に、こんな説明がありました。

高いところを握れば、大きな動きが楽にできます。反対に下のほうを持つと、細かい動きが容易になります。(p. 48)

27〜28cmくらいのものを、試しに買ってみたことがあるのですが、やはり臨書には向かないようです。上達した時のためにとっておこうと思います。

私は絵も趣味ですが、大きめの絵を描く時や、のびのびとした感じで書きたい時は、筆を長めに持っています。書道で字を書く時もそうなればいいな、と思いながら練習しています。

おすすめの公式サイト

呉竹の公式サイトには、筆の毛質やサイズ、手入れの方法などを解説したページがあり、筆を選ぶ時にとても参考になります。