デジタル版の書道字典
目次
オンライン辞書やアプリはまだ見つからず
書道やペン習字をやっていると、字典にもオンライン字典やアプリがあれば、すぐに調べられていいのになとよく思います。WebやiOSアプリで時々探していますが、現時点ではまだ見つけられていません。
大書源の付録にはPDF版が
紙の書道字典では、「大書源」の縮刷版「新書源」をよく使っていますが、元となった「大書源」は、全3巻 + 索引冊で、付録にDVDが付いています。
DVDに収録されているのはアプリではなく「PDFの電子書籍」で、知りたい漢字が載っているページをまず索引で調べ、電子書籍の該当のページを開くという、半分アナログな使用方法です。
オンラインの索引「大書源〈頁検索〉」もあり、漢字を入力して検索ボタンを押せば、その漢字が掲載されている「○巻・○頁」が表示されるので、紙版の索引よりも早く調べられます。
PDF版から「デジタル集字手本」を作る
二玄社の「DVD大書源の使い方」では、PDF版とスクリーンキャプチャで「集字手本」を作る方法が、詳しく解説されています。
ちなみにこのページは「書譜を習う」の著者、筒井茂徳氏が書かれています。文体が旧仮名遣いで、ちょっと渋いです。笑
以前、字典を自分でスキャンして集字手本を作ったことがあるのですが、結構手間だったので、PDF版はとても魅力的です。でも価格が高いので、もう少し上達してから買うかどうかを考えようと思いました。
中国語版のオンライン書道字典
漢字の起源は中国なので、オンラインの書道字典も多いようです。
「词典网」には、多くの漢字や古典作品が掲載されています。中国語でも、漢字なので意味を推測しやすいし、使い方も割と簡単です。
1. 字典のページ
- 输入汉字 = 漢字入力
- 楷书 = 楷書
- 行书 = 行書
- 草书 = 草書
- 书法字典 = 書法字典
漢字を入力して、下のボタンで書体を選び、右の赤いボタンを押すと、その漢字一覧が表示されます。楷行草の他に、篆書や隷書なども選択できます。
サイト内の中国語の用語をもっと調べたい場合は、「 Weblio日中中日辞典」などのオンライン辞書が便利。Macなら、OSの辞書アプリで中日・中英などの辞書が無料でダウンロードできます(私はアプリを使っています)。
ちなみに、サイト名「词典网」は、词典(辞書、字典)+ 网(網、ネットワーク)という意味です。
拡大表示
字典の検索結果で表示された漢字は、クリックすると拡大画像が表示されます。それほど大きくはないのですが、ディスプレイやタブレットの表示を拡大すれば、書道の手本にもなります。周囲のグレーの部分をクリックすれば、元の画面に戻ります。
「楷・行・草」をまとめて表示
ブラウザのウィンドウを並べると、書体の比較がしやすいです(上の画像はMac 27インチ)。「楷・行・草」の3つだけでも便利ですが、余裕があれば、Wikipediaや辞書アプリなども表示すると使い勝手が上がります。
参考:ウィンドウを、好きな位置・大きさで並べるアプリ
Mac用のアプリでは「ShiftIt」がおすすめです。好みのショートカットを登録でき、ウィンドウの拡大率も数値指定できます。
環境設定パネルです。左は「ショートカット」の登録画面(私が使っている組み合わせ)。Padはテンキーパッドのこと。右は「拡大と縮小」で、ウィンドウの拡大・縮小率を設定できます。
27インチのディスプレイなら、「拡大と縮小」で「固定」、横120pxにしておくと、「ウィンドウの縮小」ショートカット4回で3ウィンドウ、6回で4ウィンドウを並べられる横幅になります。高さは0にしたいのですが、エラーになるので1pxにしています。
2. 法帖・古典作品のページ
历代书法 = 歴代書法。欧陽詢や褚遂良、王羲之などを始めとする書家の作品や、もっと古い時代の泰山刻石や曹全碑などの拓本も見ることが出来ます。
お気に入りの書家と作品をブックマーク
ブックマークを、時代 > 書家名 > 作品名、というフォルダ分けで管理すると、時代区分や書家の名前を覚える助けにもなります。
Wikipediaの「中国の書家一覧」で検索し、そのページもブックマークしておくと、書家についての知識もすぐに参照できます。
ブックマークで簡体字も覚えてしまおう
词典网は簡体字なので、「欧陽詢」は「欧阳询」となり、少し分かりづらいかもしれません。フォルダや作品のブックマークは簡体字の「欧阳询」、Wikipediaのブックマークは「欧陽詢」というようにしておけば、サイドバーですぐに確認できます。使っていくうちに簡体字も覚えられ、他の中国の書道関連サイトも利用しやすくなります。
参考:Chromeでブックマークをサイドバー表示
Chromeでブックマークをサイドバーに表示させるには、機能拡張を使用します。「ブックマークサイドバー」は、フォントサイズやフォルダの色、サイドバーの横幅などを自由にカスタマイズできて便利です。