かくかくしかじか

かくコト、かくモノ

携帯用水彩 (3) - 筆を使いやすく&スケッチブックが乾かない時

水彩筆をコンパクトに収納

1〜2本でも、大体のものは描けます

水彩筆とケース

小さめのスケッチブックなら、コリンスキー(または、コリンスキー風の合成毛)のような、弾力性のある筆を1本。細くも太くも描けるので、これだけで済むことも多いです。もう1本持つなら、空や水面など、広い部分を一気に塗るための「平筆」か「太筆」。これで、大体のものは描けてしまいます。

1〜2本なら「箸入れ」が便利ですが、筆が入る長さのものが案外少ないので、購入前にはサイズをよく確認しましょう。台所用スポンジを切って両面テープで貼ると、移動中の振動による筆の傷みを防いでくれます(写真上)。

写真下は「スケーター 箸 箸箱 セット」の箸箱です。付属のシリコンクッションは、筆の傷み防止にも使えます。筆軸が太くてフタが閉まらない場合は、少し下の方に移動させます。

クッションは、いつも同じ筆を使うなら両面テープで留めてしまっても良いですが、私は筆をその時々で変えるので、置いたままの状態で使用しています。

銀イオン Ag+ 抗菌 レトロフレンチ ブラック

私が使っているオススメの筆

ラファエル

毛の品質が良く、製造技術も安定しているので、穂先のまとまりやしなり加減がとても良いです。「コリンスキーの筆で安いものを買ったけど、何だか描きづらい」という場合、「ラファエル」を試してみると「良質なコリンスキー筆の描きやすさ」が分かります。

ラファエルのコリンスキー筆で「中細の5号」が使いやすかったので、「細描の5号」も試してみたのですが、穂先が細いので、同じような強弱で描くには1つ上の「6号」の方が良いようです。

ホルベイン

ホルベインの水彩筆では、「ブラックリセーブル」(写真の上の筆)は、合成毛ですが、絵具の含みが良く、描きやすいです。

参考 - ピカビア

ラファエルはちょっと高いので、「ピカビア」というブランドを見つけてからは、よく使っていました(写真の下の筆)。ピカビアは日本のメーカーで、安くて品質の良い筆なのですが、最近では原料の毛の入手が困難で、4〜10号は廃盤とのこと。原料毛の生産国で、イタチが保護動物にでも指定されたのでしょうか。再販されたらぜひまた買いたいのですが。

水筆もなかなか便利

水筆は安いし、収納ケースも不要なので、よく使用するようになりました。

水タンクがあるので、筆洗がなくても汚れは落ちますが、何色も使って描く場合、筆洗も併用した方がサッと汚れが落ち、絵の色も濁りません。

メーカーによる、描き味の違い

様々なメーカーから出ていますが、私は何種類か試した中では、「サクラクレパス」のものが一番描きやすいように感じました。

ぺんてる

ぺんてるの水筆」は、毛が太めで傷みにくいのですが、弾力がありすぎて、ちょっと苦手でした。私は筆圧が弱いせいか、線の描き終わりの時、急に幅が細くなってしまうことがありました。でも「この描き味が大好き」という人も多いようで、筆圧が強めの人に向いているのかもしれません。

ホルベイン

ホルベインの水筆」は、ぺんてるサクラクレパスの中間くらいで、ほどよい弾力とまとまりがあります。

ホルベインの描き味が好きという方は、水筆の大・中2本に海綿が付いた「ツインセット」がおすすめです。海綿を使って描くと面白い効果が出るのですが、小さいサイズなので携帯にも便利です。

サクラクレパス

サクラクレパスの水筆」は、水タンクが大きなものと小さなものがあり、それぞれの筆先の太さは大・中・小と3種類なので、計6種類から選べます。

毛が細くてよくしなり、コリンスキーの筆に(ちょっとだけ?)近い感じがしますが、その分毛先が痛みやすいようで、コスパはあまり良くありません。

私は太筆1本で細い線も太い線も済ませてしまうので、「太筆 + 水タンク 大」と「太筆 + 水タンク 小」のものを使用しています。

穂先:15×Φ6mm/全長:163mm

穂先:15×Φ6mm/全長:122mm

絵具が乾かない時には

紐を通したスケッチブック

冬場など気温が低い季節は、絵具の乾きが悪く、描き上げたスケッチブックをなかなか閉じることができない、ということがよくあります。

私はサイクリングの途中で描くこともあるのですが、あんまりのんびりしていると日が暮れてしまうので、ある程度乾いたら、リングに紐を通して首から下げて自転車に乗り、次の目的地へ向かうか帰路につくようにしています。

スケッチブックが小さく、人通りが多くない所ならおすすめです。写真の紐は、百均の手芸コーナーで買ったものです。