絵筆の軸のグラつきを修理
絵筆は軸が木製のものが多いですが、経年劣化によって木が収縮すると、口金との間に隙間ができてグラついてくる場合があります。
以前、ペンチで口金と軸の接合部分を何度も締めつけていたのですが、木の収縮が進むと修正が効かなくなってきました。
思い切って口金を軸から外し、軸を削り直して接着剤で固定してみたら上手くいったので、その手順をご紹介したいと思います。
修理の手順
1. 口金と軸を外す
口金の根元と軸をしっかり握り、回しながら引っ張ります。
2. 軸を削る
鉛筆を削る要領でカッターナイフで軸を削っていきます。元の接合部分より1.5〜2倍ほど長くなるように削ると収まりが良いです。
あまり一気に削らず、少し削っては口金と合わせる、というようにして調整していきます。
3. 接着剤の準備
接着剤は、金属や木を接着できるタイプのものを選びます。「ボンド クイック5」は、硬化後の体積収縮が少なく、充てん接着ができるので、おすすめです。
2液混合型の場合、不要な紙(ミスコピーの裏紙を4つ折りにしたもの等)の上にA剤とB剤を出して混ぜます。接着剤にはヘラも付属していますが、先ほど削った軸で混ぜてもOK。
4. 軸に接着剤を塗り、口金に差し込む
軸の接合面にムラなく接着剤をつけ、回しながら口金に差し込みます。はみ出した接着剤は、ティッシュなどで拭き取ります。
軸を回してみて、中心がずれていたら補正します。
5. 接着剤が固まったら完了
「ボンド クイック5」は硬化が始まるのが5分ですが、もっとゆっくり補正したい場合は、硬化開始30分の「ボンド クイック30」でも。